司馬遼太郎という作家の大いなる魅力のひとつに、その話術の妙がある。<br />歴史に対する深い造詣から紡ぎ出される数々の興趣つきない逸話は人の心を捉えて離さない。<br />全集第一期の月報のために語り下ろしたものと、「雑談・隣の土々」という表題の雑誌連載から三篇を収めた珠玉の談話集。<br />