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オレがマリオ

新しい光に満ちた第五歌集。
「電信柱抜けそうなほど揺れていた」震度7とはそういうことか空腹を訴える子と手をつなぐ百円あれどおにぎりあらず子を連れて西へ西へと逃げてゆく愚かな母と言うならば言え東日本大震災発生当時、東京にいた著者が仙台の家に帰れたのは、4日後だった。
余震と原発事故が落ち着くまでと思い、翌朝息子の手をひいて、西へ向かう。
醤油さし買おうと思うこの部屋にもう少し長く住む予感して第三者的には「軟禁」とも言える車を持たぬ離島の暮らし「オレが今マリオなんだよ」島に来て子はゲーム機に触れなくなりぬ紆余曲折ののち、沖縄の石垣島に住むことになった親子。
豊かな自然、地域の人々との密な触れ合いは、様々な変化をもたらした。
愛、発見、出会い――。
かけがえのない石垣島の日々から生まれた第五歌集。
解説・松村由利子(歌人)




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