2011年の棚橋弘至と中邑真輔
2000年代半ば、危機的な状況にあった新日本プロレスの人気が復活するためには、多大なる努力と、長い時間が必要であり、常にその先頭に立っていたのが、ふたりのエース、棚橋弘至と中邑真輔だった。
総合格闘技とは異なるプロレスの魅力をアピールして、新しいファンを呼び込もうとする‘100年にひとりの逸材’、棚橋弘至。
総合格闘技と関わることで、プロレスの強さを見せつけようとする‘キング・オブ・ストロング・スタイル’こと中邑真輔。
まったく異なる方法論を持つふたりのライバル関係は、2011年に転機を迎える。
棚橋弘至が断然たる新日本プロレスのエースとなり、中邑真輔はエースの座から追い落とされてしまったのだ。
だが、中邑真輔の真の魅力が開花するのはここからだった――。
棚橋は言う。
「僕が太陽なら、中邑は月のような存在だった。
ふたりのうちどちらかが欠けても、いまの新日本プロレスはなかった。
棚橋と中邑は一対の存在なんです」と。
新たなプロレスの世界を作った、「太陽と月」の物語を丹念に描く。
【目次】第1章ターナー・ザ・インサート第2章王国の破壊者第3章スキャンダル第4章優しいアマチュアレスラー第5章若き王者の誕生第6章ストロングスタイルという幻第7章リベンジマッチ第8章猪木との訣別第9章愛してます第10章平成のベストバウト第11章エースはひとりだけ第12章CHAOS第13章2011第14章イヤァオ!第15章別れ
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