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脳の配線と才能の偏り

天才とは、いったい何なのだろう。
アインシュタインなどの非凡な才能の持ち主は、私たちが精神的な欠陥とみなす「脳の特異性」を持っていた。
オックスフォード英語大辞典は、天才を「並外れた知的能力や創造力その他の天賦の才」と定義している。
この無駄のないシンプルな定義は、才能と弱点をあわせ持つことを明確にするのに役立つ。
あらゆる分野で平均以上の結果を残す天才に匹敵すると言っていい「ハイ・アチーバー」とよばれる人たちが存在する。
彼らは努力によりその能力を開花させた人たちだ。
そして、天才と同様の特徴を持っている。
「脳の特異性」にはさまざまな種類がある。
本書では7つの特徴で分類した。
1.学び方の特異性(学習障害、読み書き障害)2.注意力散漫(ADD、ADHD)3.不安(不安障害、強迫性障害、パニック障害、恐怖症)4.憂うつ(うつ病、気分変調症、不快気分)5.気分の浮き沈み(双極性障害)6.拡散的思考(シゾイドパーソナリティ障害、統合失調症)7.関係性を持ちにくい(自閉症、アスペルガー症候群)この7つの特徴は、脳の特異性を持つ人々の大部分をカバーするものであり、才能とのかかわりも深い。
本書の目指すところは、天才と脳の特異性との相関関係を明らかにし、そのずば抜けた才能を育てサポートする家族や地域社会に助力することだ。
弱点を補い、彼らの強みを最大限に活かす道を探る。




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