起こらなかったことも歴史の裡――とうそぶき虚構と現実を渾然と生きた寺山修司。<br />人間・寺山を形成した「実際に起こったこと」とは何だったのか。<br />作家への野心、母との葛藤、恋、そして病……短歌をベースに処女歌集成立までの前半生を辿り、若き日の実像に迫る。<br />