「わしの目には十年先が見える」「新事業は、十人のうち二?三人が賛成したときにはじめるべきだ、七?八人が賛成したときには、遅すぎる」――経営者と社会事業家の二足のわらじを履き続けた大原孫三郎。<br />クラボウやクラレなど、多くの企業を創立・発展させるとともに、町づくりに貢献。<br />三つの研究所を設立し、総合病院や美術館をつくった。<br />社会改良の善意をいかにして行動に移していったか、その波瀾にみちた生涯を辿る。<br />