江戸庶民のほとんどが住んでいた長屋。<br />大家は親も同然といわれ、入居希望者の人柄の見極めに始まり、夫婦喧嘩の仲裁冠婚葬祭の仕切りまで、店子たちの世話を焼いていた。<br />一方、店子は年に一度の井戸浚いや、煤払いなど、季節の行事の取り決めを守りつつ貧しくも長閑に暮らしていた。<br />そんな江戸っ子の日常を小咄、落語に絡めて活写する一冊。<br />