日本文化は二千年に及ぶ東アジア世界の交流の中で形づくられ、展開してきた。<br />渡来人による先端技術移転、遣唐使派遣、密教の伝来、禅僧がもたらした宋文化や朱子学の受容など、貪欲に先進文化を取り入れてきた。<br />そのいっぽうで、科挙制度など、受け入れなかったものも数多い。<br />交流の歴史という視点からはじめて見えてくる日本の国のすがたをエピソード豊かに綴り、前近代東アジア文化が備えていた先進性を再評価する。<br />