青春のすべてを埋め尽くした戦争は終った。<br />ヒマラヤ越えで痛めた傷も癒え、住み慣れたカーレンポンをあとに、ラサに向け旅立つ。<br />本格的な仏教修行のためレボン寺に籍を置いた著者は、猛烈な語学の学習のかたわら、学問寺の組織、ラマの生態を余す所なく伝え蒙古人ラマとしての信頼を獲得、ようやく平穏な時を持つ。<br />しかし日本人同志と秘境西康省踏査の協力を約し、再び巡礼の旅へ。<br />そしてインド、ネパールを遍歴する。<br />全六巻完結。<br />