昭和二年七月二十四日未明、芥川龍之介は睡眠薬により、自らの死を選んだ……。<br />しかし、致死量に至る睡眠薬の入手は、芥川の治療のために出された処方によれば困難である──主治医の日記、龍之介の書簡などから、自死の真相に迫る、渾身のノンフィクション。<br />第十七回新田次郎文学賞受賞作。<br />