八八の寺院を巡る四国遍路の姿を決定づけた、ある僧の案内記。<br />貧困、病気、差別に苦しめられた巡礼者たちの記録。<br />評判を呼んだ新聞記者による遍路道中記。<br />バスや鉄道の登場がもたらした遍路道の変革――。<br />本書では、近世以降の史料を博捜し、伝説と史実がないまぜになった四国遍路の実態を再現する。<br />千数百キロの遍路道を歩く巡礼者と、彼らと相対した地域住民。<br />これまで語られてこなかった彼らの実像に光を当てる。<br />