ルターに端を発する十六世紀ヨーロッパの宗教的動揺は、イエズス会というまったく新しい組織を生んだ。<br />霊操と教育を重視し、異教徒への宣教を実践するイエズス会は、ポルトガル・スペインの植民地開拓と軌を一にして、新大陸やアジアへと進出した。<br />かれらの思想や布教方法はどのようなものだったか。<br />いかなる経済的基盤に支えられていたのか。<br />現地社会に与えた影響や「キリスト教の世界化」のプロセスを詳細に検証する。<br />