アヘン戦争後、一八四二年の南京条約によって開港した上海。<br />外国人居留地である「租界」を中心に発展した街は、二〇世紀前半には中国最大の「華洋雑居」の地となり繁栄を極める。<br />チャンスと自由を求めて世界中からやって来る移民や難民たち、英米日の角逐、勃興する中国の民族運動。<br />激動の時代のなかで人々はいかに暮らし、何を思ったのか。<br />本書は国籍別の検証を通じ、上海という都市独特の魅力を余すところなく伝える。<br />