日本人と温泉の関わりは古く、三古湯と称される道後・有馬・白浜温泉は『日本書紀』にも出てくる。<br />中世には箱根・熱海・草津・別府などの名湯が歴史の表舞台に現れた。<br />武田信玄ら戦国大名が直轄した領国内の温泉地は「隠し湯」として知られる。<br />江戸時代に入ると大名や藩士、幕臣らはこぞって湯治旅を楽しむようになり、旅行案内書や温泉番付が登場。<br />初の秘湯ブームも到来した――。<br />多彩なエピソードでつづる通史。<br />