奇跡の四国遍路
二〇一七年四月初旬、俳人の黛まどかさんは、総行程一四〇〇キロに及ぶ四国八十八か所巡礼に旅立った。
全札所を徒歩で回る「歩き遍路」である。
美しくも厳しい四国の山野を、施しを受け、ぼろ切れのようになりながら歩き継ぐ。
倒れ込むようにして到着した宿では、懸命に日記を付け、俳句を作った。
次々と訪れる不思議な出来事や奇跡的な出会い。
お遍路の果てに黛さんがつかんだものとは。
情報学者・西垣通氏との白熱の巡礼問答を収載。
本文より――○つぎつぎと青きを踏んで遍路発つ○鐘ひとつ撞いて朧を広げたり○舞ふやうに吹かるるやうに夕蛍○道しるべ滴る山を指しにけり
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