米国の政治哲学者ジョン・ロールズ(1921〜2002)。<br />1971年刊行の『正義論』において、独創的な概念を用いて構築した「公正な社会」の構想は、リベラリズムの理論的支柱となった。<br />「平等な自由」を重視する思想はいかに形成されたか。<br />太平洋戦線における従軍体験、広島への原爆投下の記憶がロールズに与えた影響とは。<br />最新資料から81年の生涯を捉え直し、思想の全体像を解読。<br />その課題や今日的意義にも迫る。<br />