植民地を世界各地に築き、「太陽の沈まない帝国」と呼ばれた19世紀イギリス。<br />18歳で即位し、この繁栄期に64年間王位にあったのがヴィクトリアである。<br />後に「君臨すれども統治せず」の確立期と言われ、女王の役割は小さいとされたが、実態は違う。<br />自らの四男五女で欧州各王室と血縁を深めた女王は、独自外交を繰り広げ、しばしば時の政権と対立した。<br />本書は、全盛期の大英帝国で、意思を持って戦い続けた女王の実像を描く。<br />