一二〇六年、モンゴル高原の諸部族はチンギス・カンのもとに統一された。<br />強力な騎馬軍団と豊富な鉄製武器を誇る「大モンゴル国」は、西夏や金、ホラズムなどの強国を攻略し、ユーラシアの東西にまたがる世界帝国へと成長した。<br />だが、偉大な足跡を残したチンギス・カンの生涯は謎に満ちている。<br />近年の発掘調査で得られた成果から何が見えてきたのか。<br />モンゴルの大地を駆けめぐる考古学者が、「世界征服者」の実像に迫る。<br />