フランスが世界に誇る「花の都」パリ、そしてヴェルサイユ宮殿。<br />これらを形作ったのは、ルイ十四世の治世に花開いた「グランド・デザイン」の思想だった。<br />当時のフランスは、世界を席巻していたバロックに背を向け、徹底した計画志向の下でニュータウンを建設し、パリの街並みを整備し、ついにはヴェルサイユ宮殿を造営した。<br />駆け引きに満ちた宮廷政治と、個性豊かな建築家たちの物語を通して、近代都市の源流に迫る。<br />