院政とはすでに譲位した上皇(院)による執政をいう。<br />平安後期には白河・鳥羽・後白河の三上皇が百年余りにわたって専権を振るい、鎌倉初期には後鳥羽上皇が幕府と対峙した。<br />承久の乱の敗北後、朝廷の地位は低下したが、院政自体は、変質しながらも江戸末期まで存続する。<br />退位した天皇が権力を握れたのはなぜか。<br />その権力構造はどのようなものであったか。<br />律令制成立期から南北朝期まで、壮大なスケールで日本政治史を活写する。<br />