「海のアジア」、それは外に広がる、交易ネットワークで結ばれたアジアだ。<br />その中心は中国、英国、日本と移ったが、海で結ばれた有機的なシステムとして機能してきた。<br />世界秩序が変貌しつつある今、日本はこのシステムとどうかかわっていくべきか。<br />二世紀にわたる立体的歴史景観のなかにアジアを捉え、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、タイを比較史的に考察する。<br />第一回読売・吉野作造賞受賞。<br />