多くの人が福祉社会を志向しているにもかかわらず、それを支えるはずの行政への不信が蔓延している。<br />本書では、目まぐるしく変わる政治状況を横目に見ながら、官僚制批判のさまざまな連関が辿られていく。<br />トクヴィル、カフカ、ハーバーマス、シュミット、アーレントら幅広い論者が呼び出され、ウェーバーの官僚制論が現在との関連で検討される。<br />官僚制と戦う強いリーダーが待望される現実と対峙する鋭利な政治思想史。<br />