「子ども」たちが変わってしまったといわれている。<br />しかし、変化したのは彼らそのものではなく、戦後の半世紀で激変した社会、ひいては「子ども―大人関係」なのではないだろうか。<br />戦後のベビーブームはかつてない数の子どもを生みだし、前例のない文化が彼らを取り巻き、育てた。<br />学校教育、医療、テレビ、漫画、お菓子など、戦前世代と戦後世代を隔てるさまざまなことを丁寧にたどり、新しい「子ども観」と「子ども―大人」関係を探る。<br />