水滸伝の舞台となる梁山泊は黄河が作る水溜まりであった。<br />そこに集まる大親分宋江をはじめとする天こう星三十六人、地さつ星七十二人、あわせて百八人の豪傑たち。<br />彼らは皆、日本の豪傑とは異質な存在である。<br />先ず梁山泊をはじめ水滸伝の四つの舞台を検証する。<br />ついで大豪傑宋江、魔法使い公孫勝、花和尚魯智深、殺陣の達人李逵ほかの役柄と彼らの虚実おりまぜた活躍を紹介・分析し、現代の日本人が水滸伝の魅力に接近する道筋を探る。<br />