喜びをかみしめる酒、憂さをはらす酒、人と人をむすびつける酒…、そんな酒を求めて‘飲み人’たちがやってくる酒場。<br />そこには、いつしか‘酒縁社会’とでも呼ぶべきうたかたの小社会が形成されていく…。<br />本書は、かつて「スナック・M」のマスターとして飲み人たちを見守り続けた気鋭の文化人類学者が、その酒縁社会の論理と構造を、ユニークなデータと分析をもとにあかあかと照らし出して見せた、異色の書である。<br />