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韓国人から見た北朝鮮 独裁国家のルーツ

北朝鮮のルーツは李朝の恐怖政治にあった。
さらに、チュチェ思想は儒教の社会主義版である――。
韓国人にとって、北朝鮮の思想や行動は決して不可解ではない、と著者はいう。
同じ民族ゆえに共有できる文化と資質があるからだ。
本書では、歴史や文化的背景をふまえ、日本の常識からは見えてこない朝鮮民族のメンタリティに迫る。
たとえば、「朝鮮のない地球はない」という自民族優越主義。
「罪は親子孫三代にまでおよぶ」倫理観。
「一糸乱れぬマスゲーム」を好む美意識。
「喜び組」の背景にある美人病。
さらに小中華思想、事大主義、侮日観、ハングル中心主義、父系血縁主義、身分制……。
程度の差こそあれ、すべて韓国にも通じる世界である。
すなわち、韓国人は北朝鮮を恐れていないのだ。
本書を読めば、なぜ太陽政策が韓国で支持されるのか、なぜ拉致問題に対して日本人ほど怒らないのか、がよくわかる。
北朝鮮をめぐる日韓の意識のズレを明快に解いた好著である。




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