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地名で読む江戸の町

小石川、門前仲町、八丁堀、さらに寅さんの柴又、遊郭の吉原……。
地名の由来を探れば、過去の社会制度や事件、人々の生活が身近に見えてくる。
本書は、地名をもとに江戸の歴史と町へ接近(アプローチ)。
第1部では、幕府の都市づくり政策を概観する。
寺社、町人地、鷹場はいかにして造られたか。
さらに「大江戸」「江戸っ子」の呼称成立の背景や、消えた地名についても言及。
第2部では、江戸とその周辺を機能・地域別に九つに分類し、50の地名の具体的歴史を探訪する。
すなわち、[1]幕府が造った町(丸の内・高田馬場)、[2]武家地(有楽町・御茶の水)、[3]寺社地(浅草)、[4]町人地(両国・蔵前)、[5]水辺の町(佃島・築地)、[6]交通の要所(日本橋・新宿)、[7]遊び場(猿若町・飛鳥山)、[8]武蔵野(練馬・小金井)、[9]東の郊外(柴又・小松川)などというように。
市町村合併による地名改変が盛んな昨今、貴重な文化遺産としての地名を再認識できる本である。




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