夢を育てる わが歩みし道
お金も、知識も、身寄りもなく、また健康にもすぐれない。
それが松下幸之助の人生のスタートだった。
目に見える成功の要因は一つも見出せないと言ってもよいだろう。
しかし、目に見えない要因--物の見方や考え方、熱意と誠意といったものが、松下幸之助に人生の成功を与えた。
本書は、日本経済新聞「私の履歴書」欄で好評を得たものに、解説と年表を加えた感動の自伝である。
生い立ちから、会長退任までの経営者としての自己の半生を振り返り、感懐を込めて語っている。
松下幸之助は、「経営とは総合芸術である」とまで言っている。
自らの全能力をかけ、「経営という芸術」に打ち込んだ人だけが語れる言葉であろう。
昨今、不況の克服が叫ばれているが、経済に好不況は付きものである。
何度も危機を乗り越えてきた松下にもし、克服策を問えば「不況もまたよし」と応えるかもしれない。
本書から、多くの教訓を得て頂ければ幸いである。
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