お江戸の名所の意外なウラ事情
東京都新宿区と言えば、都会のど真ん中である。
しかも、JR山手線の内側に、標高44.6メートルの「山」がある。
その名は「箱根山」。
箱根山と言えば、天下の険と言われ、現在でも温泉、秋の紅葉などで有名な、わが国有数の観光地である。
それと同じ名前の「山」がなぜ東京にあるのか!ここに歴史の意外な秘密が隠されている。
というのは、江戸時代から箱根は観光地として有名な場所。
江戸の庶民にとっては遊山のメッカといってもよいところだった。
武士も人の子。
箱根に行ってみたいとは思うものの、そこは武士。
なかなか庶民のように何日もかけて旅をし、観光を楽しむわけにはいかなかった。
そこで、江戸に「箱根山」をつくり、何と武士が遊山ごっこをこの地でしたというのだ。
要は江戸版スモールワールドである。
本書では、いまも江戸の名残を止める「名所」を取り上げ、そこに隠された歴史の意外なウラ話を紹介した江戸ガイドだ。
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