「出雲抹殺」の謎 ヤマト建国の真相を解き明かす
「出雲は逆立ちしている。
出雲の何もかもが、あべこべなのである」。
本書の「はじめに」で著者は、いかに出雲という国が謎めいている存在であるかを示唆する。
さらに「たとえば、旧暦の十月を普通は神無月というが、出雲では神在月という」「出雲大社の注連縄は、世間一般の神社の縒り方とは正反対に縒っている」と続けて、出雲の特異性を紹介する。
出雲の特異性は、まだある。
全国各所に見られる前方後円墳に対する、出雲の「前方後方墳」。
五、六世紀に制度化され、律令制度が廃止されていく中で廃絶されたはずの「国造(家)」が、現在まで続いているという事実。
表の現人神が天皇なら、裏の現人神が出雲国造なのであろうか? 著者は出雲に対する謎の多さを事例をあげて強調する。
ヤマト建国以前に興隆し、建国後には急速に衰退していった出雲。
この古代史最大の謎を解く鍵は出雲にある、と著者はいう。
ヤマト建国の真相を大胆に推理した著者渾身の書。
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