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中国の大問題

丹羽前大使を「親中派」と決めつけてはいけない。
氏の中国論はきわめて誠実でまっとうである。
(社会学者、『おどろきの中国』著者・橋爪大三郎)世界一の貿易額をかさに着て、中国が驕りを見せはじめた。
もはや日本なしでもやっていけると言わんばかりに。
経済的に勢いづいてはいるが、その内実は数々の難問に直面している。
拡大する都市と農村の経済格差、国有企業の杜撰な経営体質、テロや暴動が絶えない少数民族問題、要人たちの汚職と不正蓄財……。
そうした中国国内の真実は、報道を通じて知られているようでいて、意外と情報は流れていない。
感情論だけが先走り、隣国を正しく見据えられていないのではないか。
この状況に危機感をもった前中国大使が、ついに沈黙を破る。
商社マンとして30年、大使として2年半。
政財界トップの性質や思惑、はては国境近くの庶民や少数民族の生活実態まで、「病める中国」の姿をつぶさに見つめた迫真のレポート。




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