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コモン・センス 完全版 アメリカを生んだ「過激な聖書」

1776年の新大陸で、独立戦争の起爆剤となった大ベストセラー『コモン・センス』。
アメリカについても戦後日本についても、本書を知らずに語ることはできない。
それどころか、本書には面白い特徴が見られる。
イギリスに対するアメリカの従属ぶりを批判し「自由のために決起せよ」と叫んだトマス・ペインの議論は、「イギリス」を「アメリカ」に置き換え、「アメリカ」を「日本」に置き換えるだけで、「真の独立のために決起せよ」と叫ぶ日本の反米保守の議論とそっくりなのだ。
『コモン・センス』は新大陸の人々に対して「独立アメリカはかくあるべし」というイメージを説いた書だが、そのイメージには「原理主義的な宗教性」「合理主義・啓蒙主義的な虚構性」という二つの大きな柱がある。
この二つが結びついた結果、理想と矛盾を孕む国となった……。
これまで日本では不完全版でしか読めなかった歴史的名著が、華麗な訳文のもと全面復活!




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