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[決定版]菜根譚

「菜根譚」は、人生の書である。
著者は明の人、洪自誠。
人たるの道を説く儒教、のんびり自足する思想を説く道教、悩める心の救済となる禅。
この三つの教えが渾然一体となった、不思議な魅力をたたえた古典である。
そしてなぜか、「菜根譚」は中国よりも日本で人気が高い。
まさに、日本人が心に刻むべき「処世の道」がここにあると言える。
「人に道を譲ることこそ、もっとも安全な世渡りの極意」「至るところに人生の楽しみはある。
邸宅でもあばら屋でもその点は変わらない」「華美は淡白に及ばない」「風流は世俗のなかにある」……。
そんな菜根譚の邦訳の代表作『新釈 菜根譚』が世に出たのは1982年のこと。
守屋洋による心に響く口語訳が施された本書は、単行本・文庫あわせて30万部のロングセラーとなった。
そして四半世紀を経て、語釈が加わり各条に解説がついた「決定版」が完成した。
守屋洋のライフワークは、ここに結実した。




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