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誰がテレビをつまらなくしたのか

タレントを集めてバカ騒ぎ、「答えはCMの後で」の連発、どっちを向いても「韓流」……。
このワンパターンは本当に視聴者の要望か? 薄っぺらな「笑い」や「感動」の押し売りは、もうウンザリ! 本書では、元NHKチーフプロデューサーが、テレビが抱える病理に鋭く斬り込む。
たしかに、お笑い番組も報道番組も盛況である。
ハイビジョンもきれいだ。
それでも視聴者の不満と不信が高まっているのはなぜか。
なりふり構わず視聴率を追いかける制作者、制度に護られた既得権益への依存、公共性への認識不足などがその背景にある。
この国の文化をファースト・フード化させたのは誰か。
今こそテレビ文化に対する「慣れと諦め」を超えるべきではないのか。
著者はその具体策として、番組審議会の透明化や市民によるメディア・リテラシー活動を紹介する。
インターネットが浸透する昨今、果たしてテレビの復権はあるのか。
メディアの使命を真摯に捉え直した好著である。




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