聞き上手になる本 好感をもたれる会話術と情報収集力アップのノウハウ
著者はこれまで一貫して、プレゼンテーション、話し方、コミュニケーションなどの能力開発に関する著作を送り出し続けている。
本書もその流れの中の一冊である。
著者が本書で強く訴えるのは、自分の意思を伝えるポイントは、上手く話すことより、上手く聞くことにあるという点だ。
最近、ビジネスマンの教育・指導の手法としてコーチングという言葉がよく使われる。
上司が部下に仕事の進め方を教えるのではなく、上司が適切な質問をし、部下が自ら最良の方法を導き出す教育法である。
このとき上司に必要なのが、部下の考えを的確にとらえる能力、つまり聞き上手こそ、これからのビジネス社会で求められる上司の資質というわけだ。
しかし、これはビジネスの場面に限ったことではない。
親子、夫婦、隣人、恋人同士、およそ人と人とが意思の疎通をはかるとき全般にいえることだ。
ビジネス書としてはもちろん、人間関係に悩む人に一読をお奨めしたい一冊である。
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