中村キクヨ・ナガサキノート
長崎で被爆した中村キクヨさんは、若くして白血病で亡くなった次男のことを誰にも言えずにいた。
孫たちが差別を受けるかもしれない、と心配した。
被曝者団体で運動を続けていたにもかかわらず。
いや、だからこそ、かもしれない。
家の前の浜辺に運ばれてきて、水を求めながら力尽きていった若者たち。
そして、「母乳を与えたことが原因」と医師に言われ、失った次男。
それぞれを思いながら、90歳となったいまも、毎日仏壇の前で手を合わせる。
「原爆の影響は続く。
戦争は終わっていない」。
その思いが消えることはない。
※本商品は通常の書籍より文字数の少ないマイクロコンテンツです。
【文字数:7986文字/単行本換算で14ページ】
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