誰がエイズウイルスを発見したのか
かつて死病と恐れられ、今も現代人を苦しめるエイズ。
このエイズの原因となるウイルスを発見し、治療や予防研究の道を切り開いたフランスの研究者たちに、2008年、ノーベル医学生理学賞が贈られた。
しかしその25年前は、彼らがその栄誉を手にすることになるとは思いもよらないことだった。
もっと有力な、当時世界中の人々が、彼こそが受賞するに違いないと考えていた『第1発見者』が、他にもいたのである。
エイズウイルス発見者の座をめぐる研究者たちの間の激しい競争は、国家の威信をかけた争いにまで発展していった。
いったんは政治的な決着が図られたものの、米ピュリッツアー賞記者による調査報道をきっかけに、論争が再燃、当時もっとも有力とされた研究者に疑惑の目が向けられる――。
一方、栄誉を手にした研究者たちの陰には、涙をのんだ不運な研究者の姿もあった。
ウイルス発見の真実と、研究者たちの間に繰り広げられたドラマを朝日新聞報道で振り返る。
※本商品は通常の書籍より文字数の少ないマイクロコンテンツです。
【文字数:15652文字/単行本換算で27ページ】
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