昭和20年、多くの国民は敗戦を強く意識せざるを得なくなっていた。<br />「硫黄島の戦い」で日本軍兵士に、「東京大空襲」では一般国民に多大な犠牲者を出し、史上最大最強のはずの「戦艦大和」もあっけなく沈んだ。<br />敗戦は決定的と分かっていながら、ニッポンはポツダム宣言を黙殺し、国民はさらに犠牲を強いられることになった。<br />根拠のない精神主義に基づき、「お国のため」に生きてきた国民の多くは、静かに流れる「玉音放送」で最後のハシゴを外された。<br />(年齢、肩書は掲載時のものです)