連続窃盗犯もタクシー強盗犯も、捕まえるためにどんなに活躍したとしても、その動機が何であったかなんて知るよしもない。<br />それがパトカー乗りというものだ。<br />伝説と呼ばれた神奈川県警のパトカー乗りには、後の「開眼」へとつながる敗北を思い知らされた存在があった。<br />1978年、茅ケ崎署。<br />背後に現れた大柄の男が口を開いた――。<br />迫真の事件現場や捜査の舞台裏を克明に描いた「刑事の結界」。<br />パトカー乗りの警察人生を描く「外伝」シリーズ完結編。<br />