なして何も言わねかった
「いずれやるって思っていたから、ばかやろって」。
義父に続き、夫が自死した女性(55)。
不況で仕事が激減、眠れなくなり、がんも見つかった夫は、酒におぼれた。
「2人も死なせた自分は悪い嫁なのか」。
そんな思いが頭を駆け巡った。
支えになったのは同じ自死遺族との会話だった。
今はこう思う。
「夫はただ一生懸命生きて、一生懸命悩んで、最後にそういう死に方を選んだだけ。
誰にも被害を与えていない。
だから、何も世間にやましく思うことはない」。
自殺率が1995年から19年連続で全国ワーストだった秋田県。
自死遺族の苦悩の日々を見つめた。
※本商品は通常の書籍より文字数の少ないマイクロコンテンツです。
【文字数:7400文字/単行本換算で11ページ】
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