食卓を彩る国産野菜のタネは、いまや8?9割が海外で作られている。<br />市場で工業製品のように形がそろった野菜が高値で取引されるため、種苗会社がつくった一代交配種の人気も高く、自らタネを採る農家は少数派だ。<br />野菜を安定的に供給する上で役立ってはいるが、各地に古くから伝わる独特な野菜は姿を消そうとしている。<br />伝統種を守ることを地域ビジネスにつなげる動きや、「シードバンク」と呼ばれる伝統野菜の種を保存する試みも始まっている。<br />