特攻兵器「回天」生還者の告白
天を回らせ、戦局を逆転させる--そんな悲壮な決意を込めて名付けられた特攻兵器「回天」。
太平洋戦争末期、旧海軍が魚雷を改造して極秘裏に開発、1944年11月の初出撃から終戦までに、145人が戦死した。
死亡者の平均年齢は21・1歳。
海軍に入ったばかりの若い兵隊が、次々と出撃していった。
「これが俺の棺おけになるのか」。
海軍飛行予科練習生を卒業したばかり、当時19歳の吉留文夫さんは、猛訓練を耐え抜き、1945年5月5日、出撃の日を迎える。
お国のために死ぬことができる--。
そんな決意をよそに、搭乗機の羅針盤が不調に。
ぎりぎりのところで死ねなかった吉留さんは、戦後から今に至るまで、「死に損なった」と自責の念を抱きながら生きてきた……。
88歳の「特攻帰り」が証言する、生々しい戦争の実相。
※本商品は通常の書籍より文字数の少ないマイクロンテンツです。
【文字数:4600文字/単行本換算で7ページ】
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