市民が刑事裁判の審理に参加する「裁判員制度」の施行から2014年5月で5年を経た。<br />この間、制度はどう運用されたのか。<br />検察側の「証拠の開示」や取り調べの「可視化」は進んだが、死刑をめぐる審理では、市民裁判員の「議論を尽くした」判決が「先例」を優先した裁判官に破棄された。<br />審理の長期化や証拠の見せ方は裁判員にどんな負担を強いているのか。<br />心のケアが必要で、辞退率も上昇している……。<br />各地裁判所の実例を示し、制度の現状と見えてきた課題を考える。<br />