映画『社長シリーズ』や『駅前シリーズ』でおなじみの喜劇役者三木のり平は、実は『雲の上団五郎一座』や『放浪記』などをはじめとする出演・演出で活躍した舞台人でもあった。<br />戦後日本の喜劇界に偉大な足跡を残したこの名優の芸、笑い、酒、友人、女性などの全人生を、聞き書きの名手が構成した演劇的自伝。<br />抱腹絶倒の一代記であるばかりでなく、今の‘喜劇’と称するお笑いに対しての痛切な思いも語り尽くした遺言状でもある。<br />