二度にわたるモンゴル軍の襲来は、鎌倉幕府にとっても、御家人・民衆にとってもこれまでにない試練だった。<br />幕府内部の権力争いは激化し、天皇とその周辺も幕府打倒へと動いた。<br />農村・漁村・都市の分化など、社会も大きく動いていた。<br />古代から中世にかけて、「遍歴する非農業民」の存在を重視する著者が、新しい視点で切り込んだ新たな中世像。<br />