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海の道海の民

改めていうまでもなく、日本は島国である。
列島で展開された歴史・民俗、発達した文化も、四周を海に囲まれていることが前提になっている。
こうした海を媒介として、様々な文化が生まれ、そして交流があったのである。
本書は朝日賞を受賞した巨眼の民族学者大林太良が「海」に視点をおき、海の道に残された文化と交流の足跡を辿りながら海の民の実像に迫り、列島で繰り広げられた歴史と民俗を考える文化論の決定版である。
列島全域にかかわる問題を取り上げた第一部と、地域の問題に焦点をあてた第二部から構成されており、日本の歴史学・民俗学・文化人類学などの研究者はもちろん、広く日本の文化に興味を抱く読者にとってはこのうえない本である。
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