朝鮮出兵で加藤清正の兵糧方・後藤与三郎達は講和の後、最前線に取り残された。<br />尼寺を占拠し、略奪と淫虐の限りをつくす日本兵。<br />だが、仲間は次々と殺され、消えていく。<br />朝鮮の美しい尼僧と日本軍の落ち武者の酸鼻極まる意外な結末を描く『雲雀』他、秀吉の夢・朝鮮出兵にまつわるオカルティックな時代小説『あとひとつ』『背にふれてはなりませぬ』の2篇を収録。<br />日本推理作家協会賞受賞作家の奔放な可能性を示す力作ばかり。<br />