物忘れ、認知症を防ぐ!点つなぎパズル
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「点つなぎ」の本も、早くもシリーズ4冊目となりました。
私はもともと、点つなぎは「遂行機能」の衰えをチェックしたり、衰えた遂行機能のリハビリに役立つのではないかと考えていました。
遂行機能とは、簡単にいうと「二つ以上のことを同時に行う」脳の機能、能力のことです。
人間の脳は、他の動物に比べてもとても大きい特徴があります。
特に前頭葉という部位が非常に発達しています。
だからこそ、人間は複雑な思考や動作が可能になります。
二つ以上のことを同時に行う遂行機能は、前頭葉の働きと大きくかかわっています。
この遂行機能を確認する方法に「トレース(trace)」というものがあります。
トレースには「追跡する」という意味があり、このトレースを用いて、脳が物事を順序立てて判断できるか、同時進行でこなせるかといったことを確認します。
点つなぎも、トレースの一つです。
ですから、脳、特に前頭葉への刺激をふやし、衰えた遂行機能のリハビリになるのです。
ところが、点つなぎの本が発行されてから、思いがけないことがわかってきました。
前頭葉の機能が正常な人ほど、点つなぎをおもしろく感じるようなのです。
さらに、本のなかには出てきた絵や文字をもとにして次の問題を解く、二段階式のような複雑な問題もあります。
ただ点をつなぐだけでなく、このように問題が複雑になればなるほどやりがいを感じるという声もありました。
こうなると、点つなぎはもはや「衰えをチェックする」といったテストではなく、立派な脳機能のトレーニングになります。
脳の機能や能力は、けっこう簡単に上がり下がりします。
刺激が少なくて衰える半面、刺激をたくさん入れてあげれば、機能低下を防いだり、働きをよくしたりすることも期待できます。
点つなぎを楽しんで行えば、前頭葉により大きな刺激を与えることができるでしょう。
――本文より抜粋(熊谷?佳:京浜病院院長による解説)
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