ベートーベン「第九」の心 愛よ、宇宙に広がれ
第一部・ことばが奏でる『第九』の全曲:『第九』のはじまりは、二つのテーマが鋭い光を放ってぶつかる真昼の戦い。
それは、作曲者・ベートーベンの壮絶な内面。
戦いと苦悩の野に、いつしか夜が訪れ、星空にながれる優しい夜想曲(ノクターン)。
…と、突如、よろこびのテーマが鳴り渡って、曲は、人類への愛を歌う、フィナーレの大合唱にはいってゆく。
そのように展開しながら、『第九』は、聴く人の心に雄大な風景を描いて、ただ一度の人生を愛とよろこびに満たせと呼びかけている。
第二部・ベートーベンの心、宇宙の音楽:音楽の中で、自然は人間に語りかける。
神が人間の魂を見守る中で、自然と人間の和解が成就する。
それを取り持つのが音楽。
音楽は、宇宙にひびき、未来への展望を開き、すべての人に自らの魂の故郷へのあこがれを呼び覚ます。
それこそが、ベートーベンという天才の、世界を救う姿。
このことを、著者は感動をこめて語る。
ベートーベンと一体になった著者は、あなたの魂に呼びかけてくる。
そして、人であることのとうとさをおしえてくれる。
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