鎌倉年代記並びに裏書・武家年代記並びに裏書・鎌倉大日記
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『鎌倉年代記』は、安徳天皇の寿永二年(1183)から光厳天皇の正慶元年(1332)までの年代記。
花園天皇を新院、後醍醐天皇・光厳天皇を今上と指しているから、1320?30年代の作である。
各天皇の略伝を最上段におき、摂関・将軍・執権連署・六波羅探題について補任・略伝を下段にそれぞれ並べて年表風に配されている。
折本で原題を欠く。
包紙に鎌倉年代記とあるので、今それに従った。
壬生家旧蔵、京都大学文学部国史研究室の貴重書である。
朱書きで書込まれた武家法制史関係の資料のほか、裏書にはそれぞれの歳に起こった主な出来事を、今年正安元……の方式で書きとめてある。
吾妻鏡以降の鎌倉の事件を探るには、この裏書の記事が欠くことの出来ないものである。
本書の全体は、続群書類従雑部に『北条九代記』として収められているが、脱文・誤読が甚だしい。
『武家年代記』は、高倉天皇の治承四年(1180)から後土御門天皇の明応八年(1499)までの年代記で、もとは巻子一巻であったものであるが、寛政九年(1797)、柳原紀光が家人に命じて写させた際に、便宜上三巻三冊に分けた本で、現在、宮内庁書陵部の所蔵となっている。
上冊には、年代ごとに帝王・執柄の略歴を、中冊には、将軍・執権・六波羅・政所・問注所のそれを収め、下冊には、その裏書を載せている。
かつて、経済雑誌社の『続国史大系』第五巻に吾妻鏡の附載として印刷されたこともあったが、新訂増補版では除かれてしまった。
また、『鎌倉大日記』も前二者と同類のものであり、これらから表裏全文を収録することにより、利用者の便を計った。
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